最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
「大丈夫。俺も一緒だ」
「うん。そうだね」
彼の目を見て返事をすると、覚悟を決めた。
ハーッと深呼吸して慧と一緒に家に入る。
もっと暗いイメージだったけど、家の中は意外にも日差しが差し込んで明るかった。
兄の後について右奥にある仏間に行く。
襖を開けて中に入れば、そこに大きな仏壇があって、中には母の位牌が置いてある。
慧と一緒に仏壇の前に座り、お線香をあげると手を合わせた。
「お母さん、帰って来たよ。お父さんを守ってくれてありがとう」
「蓮見慧です。お母さんには感謝しています。香澄を命をかけて守ってくれてありがとうございました」
彼の言葉に心が救われたような気がした。
お母さんが私の命を守ってくれたから……私は慧と出会えた。
何で母は私を産んだんだろうと苦しんだ時もあった。
生まれなきゃ良かったと自分の出生を呪った日もあった。
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