最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
私を包み込むように抱き締める彼。
人ってこんなにも温かい。
昔も似たようなことを感じたような気がする。
その時、胸の傷がズキッとうずいた。
それで……思い出した。
この胸の傷が出来た時も、中学生くらいの優しいお兄さんが『もう大丈夫だから』とそっと抱き締めてなだめてくれた。
その時と同じ感覚だ。
安心感っていうか……。
最初にここで彼と抱き合った時も、同じことを思った。
人にあまり抱き締められたとこがなかったせいだろうか?
人恋しくなる。
ずっとこうしていたい。
この温もりに守られていたい。
自分から離れることが出来ず、しばらくそのまま彼と抱き合っていた。
それでホッとしたのか、また私のお腹がギュルルと鳴って……。
「お腹空いてるみたいだな」
前回お腹が鳴った時は何も言わなかったが、今回は彼がクスッと笑って思わず赤面した。
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