最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
男に抱き抱えられて身体が密着している。
しかも、知らない男にーーー。
怖くて身体がブルブル震え出す。
そんな私に男は優しく声をかけた。
「大丈夫だ。何もしない」
私を安心させようと何度も背中を撫でる。
温かいその手。
どれくらいそうしていたのだろう。
五分?十分?
固くなっていた身体が段々ほぐれていくように震えも徐々に止まり、少し心が落ち着いてきた。
これはデジャヴ?
……昔もこんなことがあったような。
彼はまだ私の背中を撫でてくれている。
この人……悪い人ではないのでは?と思えてきた。
だって、襲う気ならとっくに襲われているはず。
しかも、倒れそうな私を助けてくれた。
「……あ、あなた誰ですか?」
少し警戒しながらもそう問えば、男は面白そうに私を見据えて言った。
「蓮見慧」
え?
う……そ。
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