セカンド レディー

部屋に戻り、服を着ようと思ったが一度立ちどまる。


そういえばあたし…



「…部屋着ないや」


だって、男と遊ぶのに必要?


ヤることが目的だって分かってんのに、楽しくお泊まり会♡のノリで行くわけないじゃん。

そんなあたしが、Tシャツやジャージとかラフな服持ってるはずがない。



「…まぁ、いっか」


タンクトップタイプのナイトブラを着け、ショートパンツを履く。


あたしにとってはこれが一番露出の少ないラフな格好。



それにしても…



「疲れた」



重たい体をベッドに倒すと、ボブっと優しく受け止めた。


今日1日で色んなことありすぎ。

たぶん、あたしの中では一番濃い1日だった気がする。




「…一服しとくか」


どーせ向こうに行ったら吸えないし、今のうちに。


体を起こしカバンからタバコとライターを取り出すと、ジュポっと音を立てタバコに火をつける。



「ふぅ〜……」


甘くクセのある香り。

何度吸っても、美味しいなんて思わないけど、これ以外を吸う気にはならない。

しばらくぼーっとして過ごし、携帯灰皿にタバコをしまう。


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