またきっと君を好きになる。

11月7日(水)



起きてほしい、目が覚めてほしい。そう願っていた。

でもさ、ねえ、神さま。それは無いでしょう。あまりにも酷だよ。

あなたはともから、大切なものを奪った。



「やだっ!離して!!離して!!っ、ここはどこ!」

「芦屋さん、落ち着いて。ここは病院ですよ」

「やだ、助けてっ、怖いよぉ!!」



腕に刺された点滴を引き抜き、看護師さんを押し倒し、そばにあったものを片っ端から投げつける。

涙を目にいっぱいにためて、自分の身を守るように抱きしめて叫んでいた。


駆けつけたお医者さんに鎮静剤を打たれて、また深い眠りについたともりは、疲れきったようにベッドに横たわっていた。


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