またきっと君を好きになる。
すぐに連絡を貰ったおばさんたちが駆けつけた。
おばさんたちがお医者さんから説明を受けている間、俺はとものそばに腰掛けて、ともの頬を撫でた。
赤みを帯びた頬。
少し前までの生気を失ったような顔色ではない。喜ばしいことなのに、心から喜ぶことが出来ない。
「優一くん」
戻ってきたおばさんたちが俺を呼んだ。
いやだ、聞きたくない。認めたくない。
────灯里、記憶がなくなってしまったみたいなの。
走馬灯のようにふたりの記憶が駆け巡った。
優くん、優くん。
俺を呼ぶ優しい声が響く。