敵国騎士と命懸けの恋

それから1週間も経つと、身体のだるさは消えて外傷も目立たなくなってきた。

何より1番の薬になったことは、飛護国王が視察のために城を空けているということだ。彼の顔を後1週間、見ないで済むと思うと気持ちが楽になる。

颯真の包帯もとれて白いシャツを羽織っていた。ボタンを留めないものだから、鍛えぬかれた身体がちらりと見えて凝視はできない。


「一応私も乙女ですわ。その格好、なんとかならない?」


「心配しなくとも、アンタに女は感じない」


「そうでなくて…」


こっちの問題です!
まぁそうですよね。2人きりの病室で幾度となく夜を越えても、私たちの間には何もなかった。
も、もちろんあっても困るのですけど!


「でも治ったからと言って、無理しないでくださいね。いつ傷口が開くか分からないですよ」


「その台詞、そのままあんたに返す。動けるようになったからって、逃げるなよ」


「分かってますよ」


ごめんなさい。約束はできません。
もしも隙があったら私は反射的に逃げることを選ぶと思います。

まぁ、鋭い視線を投げつけてくるあなたに隙が出来るとは期待してませんけど。


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