先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~

無邪気な頃を思い出して懐かしむ。
今思うとすごく無謀だったかも…。知佳ちゃんのように今の関係が壊れるかも、なんてひとつも考え無かった。

「花笑さんって、見かけによらず積極的ですよね~」

うらやましいとか可愛いから特だとかぶつぶつ言ってる。

「知佳ちゃん可愛いいんだから、告白したら日野くん絶対OKしてくれると思うんだけどな」

「いえいえ、せいぜい可愛い後輩としか思ってないですよ!女として見てないかも…」

自分で言って愕然としてる。
そんな事ないと思うんだけどな…。
でも、なんだか私と航さんのときと同じ感じ…。

「知佳ちゃん、きっと知佳ちゃんのいいところ、日野くんはわかってると思うよ。素敵な女の子だってことも。今一番日野くんの近くにいるのは知佳ちゃんだよ、自信持って。」

「花笑さん ありがとうございます。花笑さんに励まされると元気出ます!今日は飲みましょう!」

そう言って明るく話題を変え、話出す知佳ちゃん。

日野くん、こんな可愛い子見逃しちゃダメだよ!早く気付いてあげて!と祈るばかりだ。

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