先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~
知佳ちゃんが喜んで見に行った。
航さんがお寿司握ってる姿を見るのは私も初めて。一緒に覗きに行った。
慣れた手付きで次々お寿司を握る航さんが実家のお義父さんに見えた。とっても様になっている。
「うちの実家は寿司屋だからな。高校の時までは手伝ってたからこれくらいはできる。」
「おお~、山片さんカッコいいな!尊敬しますよ!」
「お寿司握ってる姿が様になってるってある意味嫌みよね」
日野くん達男性陣は尊敬の眼差しで見ている横で西川さんの呟きにどっと笑いが起きた。
「あっははっ!確かに何やっても様になってるってズルいですよ!」
「知るか!お前ら五月蝿いこと言ってると食わせないぞ!あっち行け!酒でも冷やしとけ!」
「わ~、それは勘弁!せっかくの旨そうな寿司なんだから食べさせろ~」
航さんの雷が落ちて、みんな慌てて持って来たお酒を冷蔵庫に入れたりして片付け始めた。
航さんより5つ年上の水沢さんだけが果敢にも航さんに文句言ってた。
水沢さんはおっとりした人で出世欲も無いらしく年下の航さんが役職に着いた後もフォローしてくれたりする。「頼れる先輩だ」と航さんが言っていた。
私も残りの料理の仕上げをする。
「わあ、美味しそう‼私も手伝います!」