先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~

プルルルル…プッ「・・なんだ」

呼び出しが止まったと思ったら不機嫌な声がした。
相変わらず無愛想だな~

「お宅のお姫さん、酔いつぶれてるんですけど引き取ってもらえません?」

「あ?お姫さん?」

「ま、つ、ざ、き、ですよ。引き取りに来ないなら俺がお持ち帰りしますけど?」

「……どこだ、今行く」

松崎のことになると速攻だな~

「頼みましたよー」

場所を言って電話を切り、松崎を抱き起こしながら二人の会話に入る。

「松崎さんつぶれてしまったしお前も帰るか?送ってやるけど。それとももう1軒行く?」

「ううん、花笑さん送らないと・・・」

「松崎は迎えが来るから大丈夫だ。置田、夏野さん送ってやれ」

やれやれ世話の焼けるお姫さんだ。
もう一人世話の焼ける人がいるんだが…
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