絶対領域
「皆、理由が違って面白いな!」
みーくんの感想と同時に、私の花火が終わった。
輝きを失った花火は、なんの価値もない灰に過ぎなくて。
バケツいっぱいに溜めた水に浸して、しおらせた。
みーくんが、シャッターに寄りかかっているオリを捉えた。
「緋織はー?なんで双雷に入ったんだ?」
ドキリ。
心臓が反応してしまった。
知りたい。
純粋で、よこしまな感情を、月影に見透かされそう。
「情報収集と、」
オリの眼差しが、しなやかに揺らいで。
1秒だけ、交わった。
「自分を守るため」
オリらしい理由に、自嘲げな笑みがこぼれる。
脳裏に、ショパンの「別れの曲」を何度も何度も再生させた。
「我は、復讐のためだ」
「……え?」
風が吹くように、月が照らすように、花火が散るように。
なんてことのないことを、オウサマは平然と歌う。
ちょうどよい静けさが壊され、ざわつく。
今、オウサマ、復讐って言った?
ふくしゅう?
復習じゃなくて、復讐?
えっ!?どういうこと!?