絶対領域
弱いところも格好悪いところも、抱きしめてあげたいのに、させてくれない。
寄り添わせてくれなくなった。
「私を泣かせてでも、守ろうとしてくれる、ずるい人」
きっと、私とオリは、永遠を誓えないね。
ずっと一緒にはいられない。
だって、
「どんなことがあっても守りたい人」
お互いに守り合って、傷つくから。
傷が深まるにつれ、苦痛をえぐられるなら、そばにいないほうがいい。
……そう、わかっていても。
心のどこかで、永遠を求めてる。
一緒にいたいと、手を伸ばしてしまう。
この世界に私とオリの2人しかいなかったら、こんな矛盾に悩まされることなく笑い合えていたのかな。
「それは、恋か?愛か?」
「え……?」
予想外の問いかけに、口ごもってしまった。
恋か、愛か。
答えが出てこない。
自分で自分に動揺していた。
オリへの、この、気持ちは……。
――ドンドンッ!!
「!?」
突如、窓ガラスが思い切り強く叩かれた。
な、何!?
私とオウサマは驚きながら振り向く。
「おやおや」
「わ、わぁ……」
「凰、てめぇ、こんなとこにいやがったのか!!」
窓ガラスを隔てた先にいたのは、鬼の形相をしたあず兄だった。