平凡女子ですが、トリップしたら異世界を救うことになりました
「お前ひとりで三人を倒したのか?」

 か弱そうな女がひとりで男を倒したとは信じられず、警備兵は聞いてみた。地面に倒れている男たちは、他の警備兵たちに起こされている。

「そうです」

 桜子はきっぱり言う。

「助けてください。私はどうやら異世界トリップをしてきたみたいなんです」

 これが夢であればいい。しかし、違うとなればどうにかして帰る方法を見つけなければならない。

「なんなんだ? その異世界トリップというのは?」
「なにって……」

 桜子は困った。

「お前、術使いか!?」

 話をしていた警備兵の隣にいた同僚らしき男が、突然桜子を指差して怒鳴った。

「じゅ、術使い?」

 数人の警備兵たちは『術使い』の言葉にざわつき始める。

「おい。早く捕まえて動けないようにしなければ、俺たちがやられる!」
「もう術使いはいないはずだぞ? こんな小娘が術使いなわけがない」

そう言ってくれる警備兵に、桜子はうんうんと頷く。

「私はこれで応戦しただけです!」

 いつものように竹刀を持ち上げた瞬間、嫌な感じにどよめき始め、術使いと疑いを持っていた警備兵が大声を上げた。

「押さえつけろー!」

 その合図に、五、六人の警備兵が桜子に向かって取り押さえようと躍起になる。


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