平凡女子ですが、トリップしたら異世界を救うことになりました
「サクラ、ディオンさまは十五歳になるまでこちらに住んでおられていたんだよ」
出迎えの女官に案内されながら、カリスタは桜子に教えてくれる。ディオンにはここよりアシュアン宮殿が合う、と桜子は思った。
(住み心地は、こんな冷たそうな宮殿より、温かみのあるアシュアン宮殿のほうがはるかにいいはずだわ……)
衛兵が至るところにおり、ものものしい雰囲気だ。
そして宮殿の奥に位置する後宮に桜子は足を踏み入れた。宮殿を通ったが、ディオンに会うことはなかった。
カリスタとエルマはイヴァナ皇后の私室へ入ることが許されず、別の部屋へ連れていかれた。
心細く不安な気持ちで、桜子はイヴァナ皇后の私室の居間へ入る。部屋の中は想像を上回る煌びやかさである。
女官が五人控えているだけで、イヴァナ皇后の姿は見えない。
立ったまま待っていると、細身のスタイルに美しい衣装をまとったイヴァナ皇后が現れた。桜子が思っていた通り、ダフネ姫も一緒だ。
イヴァナ皇后の登場に急いで膝を折り、頭を下げた。カリスタから、許しがあるまで顔を上げてはいけないと教えられていた。
「……顔を上げなさい」
イヴァナ皇后の許しで桜子は顔を上げた。
「お前がディオン皇子に取り入っている娘か?」
厳しい口調で問いただされる。
出迎えの女官に案内されながら、カリスタは桜子に教えてくれる。ディオンにはここよりアシュアン宮殿が合う、と桜子は思った。
(住み心地は、こんな冷たそうな宮殿より、温かみのあるアシュアン宮殿のほうがはるかにいいはずだわ……)
衛兵が至るところにおり、ものものしい雰囲気だ。
そして宮殿の奥に位置する後宮に桜子は足を踏み入れた。宮殿を通ったが、ディオンに会うことはなかった。
カリスタとエルマはイヴァナ皇后の私室へ入ることが許されず、別の部屋へ連れていかれた。
心細く不安な気持ちで、桜子はイヴァナ皇后の私室の居間へ入る。部屋の中は想像を上回る煌びやかさである。
女官が五人控えているだけで、イヴァナ皇后の姿は見えない。
立ったまま待っていると、細身のスタイルに美しい衣装をまとったイヴァナ皇后が現れた。桜子が思っていた通り、ダフネ姫も一緒だ。
イヴァナ皇后の登場に急いで膝を折り、頭を下げた。カリスタから、許しがあるまで顔を上げてはいけないと教えられていた。
「……顔を上げなさい」
イヴァナ皇后の許しで桜子は顔を上げた。
「お前がディオン皇子に取り入っている娘か?」
厳しい口調で問いただされる。