No border ~雨も月も…君との距離も~
「 へぇ~。ラムちゃんって、やっぱモデルなんだね。
そーゆーの。」

「 翔平君っ! やっぱ……モデルって(`ε´ ) ってなんですかぁ~。もうっ! みての通りモデルですぅ!

自分の身体に入れるものには、全部 気を使いたいんです。

……あっ。 でも、今日は シン君のために作ったんですけどね~♡ 」

「 ははっ(笑) 嬉しいッスね~。」

「 世界一の ファンですも~んっ! 」

キャップを被って ジャケットに手を通す シンの腕をラムは、ぎゅっと握る。

「 食べて行ってください。
帰っても……食事なんてないんでしょ……。

彼女、そういう人ですもんね。」

ラムは シンの腕にさらに力を込める。

「 …………。」

シンは 呆れたようにラムを見つめると、少し間をあけてから…ケラッと笑って 彼女の片方の頬を軽く摘まんだ。

「 今日は、家には帰れないかもな。
今から別のスタジオに行ってやらなきゃいけないこと 沢山あるし、深夜はラジオのゲスト…。」

「 ……シン君。
過労死しちゃいますよ。…もう少し食べて行ってくださいっ!!」

「 (笑) ありがとう……じゃぁ……少しだけ。」

シンが 割り箸に手を伸ばすと、

「 シン……急いで~。 車、表に手配して…あっ!」

「 あっ……出たっ!」

「 出たって…何よぉ~!(怒) 出たって…。
人を化け物みたいに言わないでくれるっ!」

夏香は、肩から大きな溜め息を吐くと 足を少し引きずりながら シンの背中を押す。

「 はい、はーい はーい。 シンっ、次のスケジュールまで 30分しかないんだからっ! 先に車、乗ってて。」

シンをせかして控え室から 押し出すと、夏香は扉を勢いよく閉めて …ラムに くるっと向き直る。

「 だーーいたいっ! ラムちゃんっ!!
マネージャーの私に許可も無しに、控え室に上がり込まないでくれるっ!(怒)
そうじゃなくても ラムちゃんのせいで……シンのインスタ、また炎上したりして……大変なんだからっ!」

「 シン君と お揃いのアクセ 付けただけじゃないですかぁ~。(`ε´ )
勝手に、嫉妬させとけばいいんですっ!」

「 やーーーめーーーてーーー。そーゆーのっ!!
熱愛とか、略奪とか…二股とか、有ること無いこと書かれるのっ!! 」

「 私は、構いませんけど。」

「 ったく……あなたはよくても シンは困るの。どこまで、勝手なのっ…… 」

「 ……はっ? 彼女ヅラですかっ!! (苦笑) 」




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