正義の味方に愛された魔女 5
4 魔女っ子の初キャンプ

ライバル認定

幼稚園も小学校も夏休みに入り、今年は翔ちゃん家族と一緒に山キャンプをすることになりました。
沙羅にとって初めてのキャンプです。
みんなでお外でご飯を作ったり花火をしたり川でお魚を釣ったり。
一泊二日だけどイベント盛りだくさんです。
「白石さんちと合同キャンプ♪楽しみ^^*」って思っていたのですが…。

キャンプ場に集まったのは、うちと翔ちゃんちと、龍ジジと百合さん、(翔ちゃんのおじいちゃんは遠いところに住んでるので今回は来られません)
これで全員……じゃなかったんですね。

沙羅が恐れている『翔ちゃんと同じクラスの女子』が、お姉ちゃんとご両親と一緒に参加することになっていたんです。
ママもパパも知ってたみたい。
元々あちらの姉妹の御家族が白石さんの家族をキャンプに誘った事がきっかけで計画されたキャンプだったんですって。
一人で盛り上がって楽しみにしてたけど、細かいことが把握できてませんでしたね。
遅ればせながら急いでママとお手てつないで状況把握です。

《ママー!言っておいてくれなきゃ!!》
《えっ?あら、だって視えてたでしょ?》
《うーん……浮かれ過ぎて、ついうっかり。あのお姉ちゃん達とも仲良く楽しく遊べるかなぁ…『お邪魔なガキんちょ』だと思われないかなぁ》
《あれれ?沙羅らしくもない。大丈夫よ。お手てつないだらすぐに仲良し!!》
《そんなぁ…お手てつないでもらうのさえ難しかったらどうするのよぉ…泣》
《おやぁ?魔女っ子沙羅ちゃん…どーしたの…まぁ年上のお姉さんって怖いよね、そーよねー。
ママも昔『VS元カノ』で泣かされたことあるもんね。
でも沙羅なら大丈夫。パパとママの娘だもん》

ママのいつものフンワリ天然な励ましは、今回あまり沙羅の力になってくれないみたいです。

2歳年上と5歳年上のお姉さん達と仲良くする方法は……〇ーグル先生は圏外なので当てにならないのです。
どうしましょう、みなさん!
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