副社長はワガママ5歳児。

紫苑「あの...!上がってく?」

悠真「ううん、今日は帰る。」

紫苑「あ、じゃあ...」

鍵を開け洗面所に向かうと
洗いたてのタオルを取り出し
外にいる副社長にそれを渡す。

紫苑「これ、使って!
返さなくていいから。」

悠真「サンキュー。助かる。」

紫苑「私も助かったから。
副社長のおかげでびしょ濡れな
ならずに済んだ。ありがとう。」

悠真「うん、そっか。
帰る前に1つ言いたい事があるんだけど。」

紫苑「何?」

悠真「逃げてたら、終わらないよ。
じゃあ、おやすみ。」

鋭い言葉だった。
私には必要な言葉だった。
随分前から知っていたけど
人から指摘されたのは初めてだった。

教える事も沢山あるけど
教わる事も沢山ある。
私にとって、副社長は
そんな存在だった。
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