エリート御曹司は獣でした
こういう無邪気な笑い方をするんだ。
いつもの爽やかで落ち着いた微笑みは、作りものなのかな。
笑わせたわけではなく、笑われているだけかもしれないけど、素顔を見せてくれた気がして、なんだか嬉しい……。
「そこまでの肉好きとは知らなかった。相田さんは面白いな」
そう言って笑いを収めた彼は、立ち上がって長机を回り、斜め前へと歩いていく。
なにをするのかと思って見ていたら、私の落としたファイルとビーフジャーキーの袋を拾い上げており、今さらながらに私は慌てた。
仕事をさぼって、肉チャージしていたのがバレてしまう……。
振り向いた久瀬さんが、ニヤリとして、からかうように聞く。
「俺が入ってきた時に隠れていたのは、業務時間中に、これを食べていたから?」
「す、すみません……」
言い当てられてしまっては、謝るしかない。
バツの悪さに体を縮こまらせた私は、彼の顔色を窺いつつ、ボソボソと打ち明ける。
「実は……私も特異体質なんです。二時間おきに肉チャージしないと我慢できない、困った体質なんです」
いつもの爽やかで落ち着いた微笑みは、作りものなのかな。
笑わせたわけではなく、笑われているだけかもしれないけど、素顔を見せてくれた気がして、なんだか嬉しい……。
「そこまでの肉好きとは知らなかった。相田さんは面白いな」
そう言って笑いを収めた彼は、立ち上がって長机を回り、斜め前へと歩いていく。
なにをするのかと思って見ていたら、私の落としたファイルとビーフジャーキーの袋を拾い上げており、今さらながらに私は慌てた。
仕事をさぼって、肉チャージしていたのがバレてしまう……。
振り向いた久瀬さんが、ニヤリとして、からかうように聞く。
「俺が入ってきた時に隠れていたのは、業務時間中に、これを食べていたから?」
「す、すみません……」
言い当てられてしまっては、謝るしかない。
バツの悪さに体を縮こまらせた私は、彼の顔色を窺いつつ、ボソボソと打ち明ける。
「実は……私も特異体質なんです。二時間おきに肉チャージしないと我慢できない、困った体質なんです」