クールなアイドルの熱烈アプローチ
それからどうやって帰ったのか全く覚えていない。

気付いたら陽菜は真っ暗な自分の部屋のベッドの上で枕を抱きしめていた。
そっと額に触れると、勇人の柔らかい唇を思い出す。

“勘違いしていて”

あの時の勇人の言葉が何度もよみがえり、陽菜は一人顔を赤くした。

「勘違い……出来ないですよ……」

勇人の言動が陽菜への愛しさを惜しみ無く伝えてきていて、それに気付いてしまってからは勘違いなんて出来ない。
ドキドキと高鳴る心臓の音は帰ってきてからも衰えることなく忙しく鼓動し続けている。

陽菜は胸に込み上げる言い様のない暖かさを感じると同時に、今まで経験したことのない切なさを持て余しながらゆっくりと目を閉じた。
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