ずっと・・・



営業が初めてだったせいもあるけど、何もかもが新鮮だった。

彼の仕事をしている姿も。

そのため、なんとか普通に話すことが出来た。


「今日のノルマは回れたけど、遅くなったな」


そう言われて腕時計を見ると、いつの間にか定時を1時間も過ぎていた。

いつも内勤な私にしては珍しいことだ。


「有紗、直帰にしてないよな?」

「え?してないです」

「次からは、直帰にしておこう。今日みたいな時は、直帰の方がいいだろ」

「確かに……」


今から会社に帰って片付けして……なんてしていたら、だいぶ遅くなる。

それなら、このまま帰る方がラクだ。

それでも、今日は直帰にしてないし、片付けもしてない。

だから、会社まで送ってもらった。


「じゃあ、また連絡する。今日の分、書類作成頼んでいい?」

「あ、もちろんです」

「何かあれば言って」

「分かりました。お疲れ様です」


頭を下げると、車は走り去って行った。




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