私 死神見習いになりました!
「分かってるよ。全部。」

初めて聞いた幼い声。

少し悲しそうに、何かを諦めたような声。

振り返ると、寝てたはずの誠太くんが目を開けて天井をぼーっと見つめていた。

誠太「こんな点滴……意味ない。意味ないのに、何故しなければいけないの??
僕はなぜ生かされてるの?
誰にも必要とされていないのに。」

誠太くんは、独り言を呟いていた

必要とされていない……か。

分かるよ。その気持ち。

私もそうだった。

優衣/誠太『『誰かに必要とされたかったなぁ』』


優衣「……!!」

生きてた頃を思い出し、呟いた一言が誠太くんの呟きとリンクした。

驚いてる私をNiinaは横目で見た。けど、何も言わない。

優衣「……。誠太くん……。」


誠太「…………。なんて…ね。」

誠太くんはフッと悲しそうに笑うと、また目を閉じ眠りについた。
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