上司と私の偽恋愛 ※番外編追加しました※
募る想い 〜尊side3〜

朝、いつも通りに目を覚ましシャワーを浴びて会社に行く準備を始める。
今週いっぱい有給と代休を使って休みを取ったが亜子に話したいことがある為、普段と同じ時間に家を出た。

オフィスに着いて仕事に取りかかってる亜子を会議室へ呼び出す時に目の前にいる桐生と目が合った。


聞けば実家に帰る際、充電器を忘れて切れたままにしてたらしい。
亜子のことだから俺からの着信をあとから知って掛けづらかったってとこだろう。

「気づいたのが日曜の夜でしたし時間も遅かったのでしないでおこうと思ったんです。すみませんでした。」

不機嫌に話す俺が怖いのか亜子はビクビクしながら答える。
何を言っても俺を見ようとせず下を向いて話すばかりだ。

そればかりかここに2人でいると周りが不審に思うと言って俺から離れようとする。
逃げ出そうとする亜子の腕を掴み強制的に今夜会う約束をさせるが一向に俺を見ようとしない。


俺を見ろ!
そんな衝動から亜子を無理矢理抱き寄せキスをする。
その時なぜか桐生の顔が思い浮かび異様なまでの嫉妬がかえって俺を煽らせる。

俺は唇を強引にこじ開け無心に喰らいつくすと崩れ落ちそうになる亜子の腰を強く自分に引きつける。


唇を離すと呼吸を乱しながら俺を見ている。少し潤んだ瞳は更に俺の欲情を掻き立てるだけでキリがない。

このままこうしていたいが仕事が遅れて残業されても困る。
離れ難い気持ちを残し俺は先に部屋を後にした。


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