上司と私の偽恋愛 ※番外編追加しました※




「ほら、亜子着いたぞ!」
タクシーを降りて涼太に腕を支えられながら部屋まで連れてってもらう。

「あとは大丈夫だな? 何かあったら大声で呼べよ。 あとこれ水な!」

ペットボトルの水をベッド脇に置いて涼太は部屋を出て行った。


予定よりもお酒に酔ってしまってこのありさま。
私以外はみんなお酒に強くてあんなに飲んでるのにケロッとしてる。
……遺伝とかってあるんだろうなぁ。私だけ血が繋がってないから弱いのかな。


あーだめだめ!
1人になると余計な事考えてしまう。
鞄の中から携帯を取り出してみたけど電源が切れてて画面が黒いままだ。

「うそ。もう充電なくなったの?」

朝出てくるときにフル充電してきたしいつも余裕で1日持つのに。
私は怠そうに起き上がりキャリーケースを開けたあと充電器を忘れた事に気がついた。

涼太の言う通り絶対何か忘れるんだよね。
今回は充電器か……。
別に誰かから連絡が来る事もないし1日くらい携帯使えなくてもいいや。


起き上がったついでに寝る支度をしてベッドに入り仰向けになって天井を見つめていると
、ふと結城課長の顔が頭に浮かんだ。


結城課長今何してるんだろう……。
今もあの女性と一緒にいるのかな。


気づくと目からうっすら涙がつたっていた。
こんなに好きになるつもりなかったのに……。それにこんなの私らしくない。


「東京へ帰ってから考えよう」

天井へ話しかけたあと体に残っているアルコールがいい具合に眠気を誘いそのまま朝まで寝てしまった。



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