私の専属王子は金髪君
***

放課後、珍しくHRが
5分も経たずに終わった私は
玲央のクラスが終わるのを待っていた。


菜月は足早に帰って行ったので今は1人。
ぼーっとしていると
浮かんでくるのはお昼休みの時の
至近距離で見た玲央の顔。


とにかく整っていて
肌は女の私より綺麗で、
チャラく見えるのに
あんなに澄んだ、純粋な瞳をしている。


私は、まだ何人か残っている
クラスメイトの話し声も
聞こえてこないほど
自分の世界に入り込んでいた。


「…ん、り…、凛!」


「うわぁ!」


だから、さっきまで
思い浮かべていた玲央の顔が
実際目の前にあることにびっくりした。


「うわぁって…。驚き方…。」


クスクスと
込み上げてくる笑いが
堪えられない様子で
口元に手を当てた。
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