365日のラブストーリー
「え、でも」
「有紗ちゃんもゆっくりして。それじゃまたね」

 一方的に通話は切られてしまった。

(ああ、わたしのバカ)
 心暖はがっかりしているだろうか。千晃は約束の時間になってもそこに待ち人が現れない理由をなんと説明したのだろう。

昨日はアラームをかける前に眠ってしまった。だから、夢の中でずっと鳴り響いていたのは、止まらない目覚まし時計の音は、千晃からの着信だったのだ。

 履歴は千晃で埋め尽くされている。メッセージを確認すると、神長から一件送られてきていた。無事に帰宅出来たのかを気にかけるような内容だ。

(とりあえず神長さんに、お返事しなきゃ)
 有紗は今さっき起きたことと、昨晩の礼、無事に自宅までたどり着いたことを短くまとめて送った。返信はすぐにきた。

『約束の時間には間に合わなかったんですね』
 それを見て驚いた。酔っ払って、一体どこまで話をしてしまったのだろう。

『そうなんです。今日はもう会わないことになってしまったので、とりあえず謝っておきました。神長さんはお休みですか?』
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