自称・悪役令嬢の華麗なる王宮物語-仁義なき婚約破棄が目標です-
ホッと息を吐き出したセシリアに、クスリと笑ったのはクロードで、「ご心配なく」と誠実な声をかける。
「人気のない場所へ誘うような不埒な真似はしません。馬場の前で話しましょうか。騎士たちが、馬を歩かせておりますので」
「え……?」
どうして馬場なのかと首を傾げたセシリアに、クロードが理由を付け足す。
「この前、尖塔から馬場をご覧になっておいででしたね。セシリア様を幼少の頃から見てきましたが、馬好きとは知りませんでした」
この前とは、おそらく一昨日のことであろう。
ツルリーと一緒に望遠鏡で、騎士たちの訓練風景を盗み見していたのを、まさかクロードに気づかれていたとは……。
幸いにも、馬を見ていたのだと勘違いしてくれたようだが、それでもセシリアの頬は赤く染まる。
「ご希望でしたら、乗馬も可能ですが?」との問いかけに首を横に振り、「いえ、あの、馬は見ているだけで充分なんです」と慌ててごまかした。
それからふたりは近くにある馬場まで歩き、騎士を乗せてゆっくりと周回する馬を見ながら話をする。
「人気のない場所へ誘うような不埒な真似はしません。馬場の前で話しましょうか。騎士たちが、馬を歩かせておりますので」
「え……?」
どうして馬場なのかと首を傾げたセシリアに、クロードが理由を付け足す。
「この前、尖塔から馬場をご覧になっておいででしたね。セシリア様を幼少の頃から見てきましたが、馬好きとは知りませんでした」
この前とは、おそらく一昨日のことであろう。
ツルリーと一緒に望遠鏡で、騎士たちの訓練風景を盗み見していたのを、まさかクロードに気づかれていたとは……。
幸いにも、馬を見ていたのだと勘違いしてくれたようだが、それでもセシリアの頬は赤く染まる。
「ご希望でしたら、乗馬も可能ですが?」との問いかけに首を横に振り、「いえ、あの、馬は見ているだけで充分なんです」と慌ててごまかした。
それからふたりは近くにある馬場まで歩き、騎士を乗せてゆっくりと周回する馬を見ながら話をする。