初めまして、大好きな人



―一緒に今日を生きましょう




最初の日の最後の文を思い出す。


負けるものか。
私は今日を生きてやる。明日も明後日も、ずっと。












―十二月四日火曜日 PM09:17
 朝はとても混乱した。
 こんなことってあるんだね。
 信じたくないし絶望した。
 それで施設長に当たってしまったけれど、現実を見ないとね。
 この日も私は喫茶店「ヴァポーレ」に行った。
 やっぱり私は、同じようにショコラミントを頼んだ。
 美味しかったから、今後も通ってほしい。
 そこで私は、ある男の人に会った。
 こっちを見てくる男の人。
 たぶん推測するに高校生。
 黒のパンツにGジャンを着たその高校生は
 すらっとしていてとても格好よかった……
 はずなんだけど、中に着ていたTシャツがダサい!
 面白かったんで気になってしまった。
 
 高校生は私をずっと見ていて、目を逸らそうともしない。
 なんだかいたたまれなくなって私はお店を出た。
 でも、今考えると不思議な気持ちなの。
 気味は悪いけれど、何故か気になる。
 そんなに悪い人じゃないと思う。不思議だけどね。
 
 施設に帰ったら子どもたちが楽しそうにしていて、
 ちょっと昔を思い出して泣きそうになった。
 そういえば、左目に眼帯をつけた男の子が
 私に夕食で出たハンバーグを分けてくれた。
 何でも昨日のお礼らしい。
 いいことをすると必ず自分に返ってくる。
 私はこれからも人へ親切にすることを忘れないでいこうと思う。
 記憶がなくなったって人に新切にすることは可能なんだから。





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