恋の餌食 俺様社長に捕獲されました
一樹にプレゼントされたパンプスで、梓が遠くへ行くなんてことは絶対にない。でも、そんなことを気にする一樹のかわいい一面が、なんだか微笑ましい。
梓がクスクス笑っていると、一樹は「なんだよ」と不満そうに顔をしかめた。
「ごめんなさい。なんか一樹さんがかわいいなって思って」
「俺がかわいい? おいおい、勘弁してくれよ」
そう言って照れる一樹はさらにかわいいと言ったら、今度は怒るだろうか。
梓は楽しくなって、さらに顔を綻ばせた。
「一樹さんって、もしかしてプレゼント魔ですか?」
映画のときのパンプスに始まり、花束やネックレス。
誕生日やクリスマスでもない限り、贈り物をされた経験がない梓にはもったにないくらいだ。
「言われてみれば、そうかもしれないな」
一樹は少し考えた後、うんうんと頷く。