堅物社長にグイグイ迫られてます
「旦那様より先ほど連絡がありまして到着が少し遅れるとのことです。それまでお部屋でお休みになられていてください」
「ええ、そうね。そうするわ」
スーツの男性に支えられながら椿さんがゆっくりと立ち上がる。去り際に「さようなら」と私を振り返った椿さんに私は軽く頭を下げて見送った。
この会場内にいるということは椿さんも御子柴商事の創立記念パーティーに参列していることになる。ということは関連会社の社長夫人とかかな?一緒にいたスーツの男性から【奥様】と丁寧に呼ばれていたし。
どちらにしてもたぶんもう会うことはないと思う。椿さんだけじゃなくて、この会場にいる人たちと私は住む世界が違うから。私は御子柴さんの彼女役としてたまたま参加しているだけ。
そういえば御子柴さんはどうなったんだろう。会場内を見渡せば相変わらず若い女性たちに取り囲まれている御子柴さんの姿を見つけた。
あの人、どれだけ人気者なんだろう……。
それを横目で見つつ、テーブルに置いていた食べかけのお皿を手に取ると私は再びそれを食べ始める。
お皿が空になったので新しくまた料理を取りに行き戻ってくると、なんだかひどく疲れた様子の御子柴さんが私のところへやって来た。
「モテモテでしたね、御子柴さん」
「おかげで光太郎の父親へ挨拶へ行く気が失せた」
うんざりだとでも言いたそうな深いため息が御子柴さんから返ってきた。
「ええ、そうね。そうするわ」
スーツの男性に支えられながら椿さんがゆっくりと立ち上がる。去り際に「さようなら」と私を振り返った椿さんに私は軽く頭を下げて見送った。
この会場内にいるということは椿さんも御子柴商事の創立記念パーティーに参列していることになる。ということは関連会社の社長夫人とかかな?一緒にいたスーツの男性から【奥様】と丁寧に呼ばれていたし。
どちらにしてもたぶんもう会うことはないと思う。椿さんだけじゃなくて、この会場にいる人たちと私は住む世界が違うから。私は御子柴さんの彼女役としてたまたま参加しているだけ。
そういえば御子柴さんはどうなったんだろう。会場内を見渡せば相変わらず若い女性たちに取り囲まれている御子柴さんの姿を見つけた。
あの人、どれだけ人気者なんだろう……。
それを横目で見つつ、テーブルに置いていた食べかけのお皿を手に取ると私は再びそれを食べ始める。
お皿が空になったので新しくまた料理を取りに行き戻ってくると、なんだかひどく疲れた様子の御子柴さんが私のところへやって来た。
「モテモテでしたね、御子柴さん」
「おかげで光太郎の父親へ挨拶へ行く気が失せた」
うんざりだとでも言いたそうな深いため息が御子柴さんから返ってきた。