堅物社長にグイグイ迫られてます
あのときは、まさか俊君と別れて同棲している家を飛び出すことになるなんて少しも思っていなかった。
だからたとえ残金がわずかになったとしても何とか生活できると余裕を持っていた。家賃や生活費は折半しているから足りると思ったし、新しく給料が入れば貯金も少しは増えるから大丈夫だろうと呑気に構えていた。
それなのに今は状況がだいぶ変わってしまった。
「お前、金がないんだろ」
ふいに聞こえた御子柴さんの言葉に私は思わず「え?」と聞き返してしまう。
「今のお前に、新しい家を借りて生活に必要なものを揃えるだけの金がないんだろ」
ずばり御子柴さんに言い当てられてしまい、私はどう返していいのか分からずポカンと口を開けてしまう。
たしかに今の私にはお金がない。けれど、どうしてそんな私の金銭事情を御子柴さんが知っているんだろう。話した覚えはないんだけど。
すると、そんな私の疑問を察したのか御子柴さんが静かに口を開いた。
「この前、佐原と話していただろ」
「佐原さんとですか?」
「ああ。両親に豪華海外旅行をプレゼントして金をほとんど使い果たしたから貯金がないって」
だからたとえ残金がわずかになったとしても何とか生活できると余裕を持っていた。家賃や生活費は折半しているから足りると思ったし、新しく給料が入れば貯金も少しは増えるから大丈夫だろうと呑気に構えていた。
それなのに今は状況がだいぶ変わってしまった。
「お前、金がないんだろ」
ふいに聞こえた御子柴さんの言葉に私は思わず「え?」と聞き返してしまう。
「今のお前に、新しい家を借りて生活に必要なものを揃えるだけの金がないんだろ」
ずばり御子柴さんに言い当てられてしまい、私はどう返していいのか分からずポカンと口を開けてしまう。
たしかに今の私にはお金がない。けれど、どうしてそんな私の金銭事情を御子柴さんが知っているんだろう。話した覚えはないんだけど。
すると、そんな私の疑問を察したのか御子柴さんが静かに口を開いた。
「この前、佐原と話していただろ」
「佐原さんとですか?」
「ああ。両親に豪華海外旅行をプレゼントして金をほとんど使い果たしたから貯金がないって」