堅物社長にグイグイ迫られてます
私、鍵がないんだった……。
そういえばアパートに置き忘れてしまったカバンの中に一緒に入れたままだ。
そっとドアノブに手を伸ばして回してみたけれど開かない。昨夜、私が飛び出したあとで俊君が家の中から鍵を閉めたのだろう。
「鍵がかかっていて開かないです」
ドアノブに手を掛けたまま後ろの御子柴さんを振り返ると、すぐに言葉が返ってくる。
「開かないなら開ければいいだろ」
「ムリです。鍵の入っているカバンをアパートに置いてきてしまったので」
「お前なぁ……」
御子柴さんは呆れたような表情で私を見下ろすと深いため息をついた。
「それなら部屋の中から開けてもらえばいいだろ。彼氏は今日は家にいないのか」
御子柴さんがインターフォンへ手を伸ばしたので、
「ま、待ってください」
私はとっさにその手をぎゅっと掴んだ。
「ま、まだ心の準備が……」
私の心の準備がまだできていない。
俊君にどんな顔をして会えばいいのか分からない。
私は、御子柴さんの手を握りながら深呼吸を繰り返す。
そういえばアパートに置き忘れてしまったカバンの中に一緒に入れたままだ。
そっとドアノブに手を伸ばして回してみたけれど開かない。昨夜、私が飛び出したあとで俊君が家の中から鍵を閉めたのだろう。
「鍵がかかっていて開かないです」
ドアノブに手を掛けたまま後ろの御子柴さんを振り返ると、すぐに言葉が返ってくる。
「開かないなら開ければいいだろ」
「ムリです。鍵の入っているカバンをアパートに置いてきてしまったので」
「お前なぁ……」
御子柴さんは呆れたような表情で私を見下ろすと深いため息をついた。
「それなら部屋の中から開けてもらえばいいだろ。彼氏は今日は家にいないのか」
御子柴さんがインターフォンへ手を伸ばしたので、
「ま、待ってください」
私はとっさにその手をぎゅっと掴んだ。
「ま、まだ心の準備が……」
私の心の準備がまだできていない。
俊君にどんな顔をして会えばいいのか分からない。
私は、御子柴さんの手を握りながら深呼吸を繰り返す。