君からのヘッドフォン
割り切らなきゃって。

思いを断ち切らなきゃって。

ダメなんだって、気づいてた。


でもさ、人間そんな簡単に変われないんだよ。


「なぁ、栞帆。
…俺が、お前のこと忘れられる日、来ると思う?」

「きっと来るよ、大丈夫…。
思い出にして…前に進まなきゃ、ダメなんだよ?」

「そうだよな…これは流石に甘えれねぇよな」

「うん…ねぇ、和久」

「ん?」


だから私は、この人のことを忘れようとして、けじめをつけようとして。

…引きずってしまう。
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