この空の果てで
昼休みになって、いつものように裏庭に行こうとしたらエリにドアを抑えられた。
再び戻ってくる、あの嫌な感じ。
ホノカさんとの電話が楽しくていじめの事を忘れかけていた。
「なんか最近楽しそうだよね。
毎日毎日何してんの?裏庭で。
告げ口?」
「……」
「裏庭ではよく喋るくせにあたしにはなんにも口利いてくれないんだ。
寂しいなあ、あたし。
星川さんのこと、オトモダチだと思っていたのに」
「うちら、裏切られちゃった」
泣き真似をしながらアイとマナミが面白がってわたしを睨めつけるように見る。
……気持ち悪い。
ストーカーみたいに行動を観察しやがって。
「誰に電話してんの?」
「……」
「ふうん、返してくれないならいいや。
あたしが見るから」
それだけはやめて欲しかった。
「あ、反応したー。
なんか隠してる?」