この空の果てで



それでも、理性は失っていないから言い返すこともやり返すこともしなかった。



「ほんと、死ねよ!」



はっと息を呑む声がやたらと大きく響く。



その後、左の頬に痛みを感じた。



ビンタされたのか。



あまりの衝撃でよろめいて、床に手をついてしまう。



汚い。



手に付いた埃が鬱陶しかった。



「まじで、お前なんかいらねえんだよ!

クラスの中の要らないやつ」



脇腹に蹴りを入れられる。



何度も何度も。



「……」



「可愛そうだよね、星川さん」



……どっちがよ。



「誰にも言えないんでしょ?

相手にもされないから。

しょうがないからあたし達が相手してやってんの。

感謝して」



どこに感謝する要素があるのだろう。



こいつなんかに。



……ホノカさんが来てくれたら。



助けてくれる。



そう思うと、涙が零れそうになった。



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