この空の果てで
「どうだった?」
「ホノカさんの言う通りでした。
しかも、あのあとは今日は何もしてこなかったんですよ」
ベッドの上でクッションを弄びながら話す。
「やっぱりね。
ありがとう、頑張ってくれて。
……怖い思いしたわよね……。ごめんなさい」
「大丈夫です」
わたしの周りには、こんなに優しくしてくれる人は他にいない。
「怪我はしていない?」
「……まあ、一応。
擦り傷とかは仕方ないと思っているので」
「ごめんなさい。
怪我なんて何回しても慣れるものじゃないのに……。
でも、あと少し。あと何日かわたしの言うことをやってくれたら、終わるから。
信じて」
「……信じます」
それから、ホノカさんの身の回りに起きた今日の出来事を聞いた。
何も変わらない、平穏なこの時間がずっと続けばいいのに。
最後にこの前見た映画の感想を話した。
昔のホラー映画だった。
合わないと思っていたのに、どんどん作品の世界にはまっていってしまったくらいだ。