この空の果てで
「じゃあ、わたしが誰かに要らないと思われて消されたら夏穂さんはどう思う?
しかも、それは夏穂さんにとって大切な人からの願いだとしたら?」
考えるまでもない。
「わたしを大切にしてくれる人なんて、ホノカさん以外にいません。
だから、どうしたらいいか、どう生きていけばいいかわからなくなると思います……」
「そう思うと、世界をもう少しこの自分の目で見ていたいと思わない?」
「……見ていたいです」
「ね?少しだけ生きていて良かったって思うでしょう?」
「……そうですね」
電車が止まり、慣性の法則で体が引っ張られる。
こんな些細な現象でさえ、幸福に思える。
……そうか。そういうことか。