この空の果てで
笑っているナツキがいる。
どこに向かって笑っているのかは分からない。
ひとつだけ、確かなことはもうわたしにあの夏の太陽のような眩しい笑顔が向けられることはない。
参列者の中に混じって花を供えていく。
……あんなふうに別れなければよかったね。
ごめんなさい。
泣き崩れて理性を失うことも、泣き叫ぶことも、棺桶にすがり付くようなことも出来なかった。
所詮わたしはただ数ヶ月かいちばん近いところにいた"彼女"というポジションだったのだから。
何も繋がりもない。
密度濃く繋がっている両親が耐えているのだから、わたしがそんなことをするなんてお門違いもいいところだ。
遺影を見つめていると、ワカナがやって来た。
「……どうしたの?」
「……泣いて、いいんだよ……?
あたし、知ってたんだからね。
コハルと戸部くんが付き合っていたこと」