この空の果てで



すうっと息が吸い込まれるのが分かる。



「でも、同じくらいこう思うんだ。

この人と繋がっていられてよかったなって。

いつかは絶対に別れる。

でも、出会ったことがすごい確率なんだよ。

コハルは頭いいからどんな確率か分かるだろ?」



冗談ぽく笑われる。



「何億、何十億分の一ってすごい確率だよ」



「そう思うと、出会ってよかったと思わない?」



「……わたしは、出会えてよかったよ」



「俺たちは、偶然が重なっているんだよ。

でも、自分の選択ありきで存在する今でもあるんだ。

運命とか信じるのもいいけど、自分たちの選択でここまでやってきたって思いたい」



「ナツキらしい」



「あ、笑った」



「ナツキがそんなことを考えていたなんて知らなかったんだよ」



わたしはナツキになんと声を掛けたらいいんだろう。



勝てないな。



月並みだけど、わたしはこれくらいしか言うことが出来ない。




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