この空の果てで



「もうだいじょ……ぶ」



「ねえお願い。もう少し待って。

わたしね、ナツキのこと、これだけじゃ本当に好きなんだって伝えきれない」



「分かっ……同じ……」



「消えないでよっ……!

わたし、どうすればいいの……」



「コハルは、……生き……から……大丈夫……」



「無理だよ!

今さら離れろなんて、わたしもうそう思えない。

ナツキが隣にいることが当たり前だったんだよ!」



「前見ろよ」



それがやたらとはっきり聞いて取れた。



その通りじゃん。



わたしが前を向けるように、この電話はきっとかかってきたに違いない。



わたしが悲しまずに未来を見られるように。



これがナツキからの最大のプレゼントなんじゃないか。



「ナツキのこと、忘れないよ!

わたしは、前を見ていれば、いいんだよね?

……だから、心配、かけないから、どうか、見守っていてください」




< 79 / 92 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop