卒業式の祈り
だけど、あなたは不思議な人で、そんな私の緊張を少しづつ魔法みたいにほぐしてくれたんだ。

きっと優しいあなたは、私みたいな、おとなしくて不器用な子を心配してくれていたんだよね。

大好きだったけど、あなたは女の子にすごくモテていたから絶対私なんて相手にしてもらえないんだろうなって思って、初めから諦めてたんだ。

2年生ではクラスが離れてしまって、寂しかったな。

せっかく少し仲良くなれたと思っていたのに。

どうしてもあなたに会いたくて、三井君のサッカー部の練習を時々見学しに行ってたんだよ。
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