犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら



「美和〜!!!♡
遅くなってごめんね〜?めちゃくちゃ綺麗だよ♡」


「ほんっと!結菜遅い!
髪飾りの位置とか決めて欲しかったのに〜」



「本当にごめんね?寝坊しちゃった。」



そう言いながら俺の方を見て肩をすくめる彼女はやっぱりめちゃくちゃ可愛い。



「も〜!どーせ、昨日の夜も浅香くんとラブラブしてたんでしょ!
バカップルなんだから!」



と、随分と鋭い武部さんのツッコミに、タジタジになる結菜。
あー。もーマジで可愛いな。


なんて1人で勝手に悶々としていると、結菜にペチンと肩を叩かれた。


「ちょっと孝弘!美和に向けた言葉はないの?!」


「は?」


「美和の花嫁姿を見て、なんかないのって言ってるの〜!」



どうやら、親友の花嫁姿を褒めてほしいらしく、俺にものすごい眼力で『なんか言え!』と言ってくる結菜。



「武部さん...じゃなくて、今日から青木さんになんのか。
おめでとう。ウェディングドレス、めちゃくちゃ似合ってて綺麗。」



とりあえず、テンプレ的な言葉を述べると、武部さん、改め青木さんはすごく嬉しそう顔をした。



結菜も満足したようで青木さんに向かって最高級の笑みを浮かべていた。


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