犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら



「もしもし?浅香だけど。
守屋?なんか仕事で困ることあった?」



そう聞いたけれど、返ってきた答えは想像を遥かに超えるものだった。


「浅香。会いたい。
会って話したいの。今家にいる?」




は??


なぜか急いでいるような守屋に疑問を持つ。
そんな急ぎの仕事ねぇはずだけど…。





「どうした?急に。

.....仕事のことだったらある程度電話でいけんじゃね?」



そんな俺の言葉なんか聞いてないみたいに、



「電話じゃダメ。
直接会って、顔を見て話したい。」



そう力強く守屋は答えた。


なんと話かさっぱり俺には検討もつかなかったけれど、守屋に会いたいなんて言ってもらえて嬉しかったのは事実だし、とりあえず会ってみることにした。



「分かった。とりあえず、お前ん家の最寄り駅で待ち合わせようか。
あ、いや待て。お前今会社だよな?
なら、会社の近くに高台あったろ。そこで待ち合わせよう。」








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