弟くんの逆転
「ちゃんと来てくれた。いい子だね、梓ちゃん」
「…奈保くん、私の方がお姉さんなんだからね?」
とことん子供扱いをされてるのが、なんだか悔しくて、奈保くんに言い聞かせるように言う。
それでも奈保くんは、余裕そうな笑みを崩さないで、
「ふーん。じゃあ、お姉さんなら、こんなの余裕だよね?」
そう言うと、近づいてきた奈保くんが、私の首元に顔をうずめた。
「……痛っ、」
首元に、チクッとした痛みが走る。
私の声を合図にしたかもように、奈保くんは私から離れてからもう一度私を見て、満足そうに笑った。
奈保くんの顔がくっついてた場所に残ってる、奈保くんの体温にドキドキしながら、その怪しげな笑みにキュンとしてしまった。