女嫌いのイジワル上司を攻略します!
そう思った私は、いてもたってもいられなくなった。
「そんなにも誰かに捕らわれてるなら…
私が...。
私が、忘れさせてあげる。」
目の前の倉西さんの切なそうな目が見開かれる。
それと同時に私も自分で、何言ってんだろうと思い直すけど、ここまできたらもう引けない。
しばらくの沈黙の後、倉西さんはようやく色っぽい声で覚悟を決めたように私の言葉に返答した。
「ふーん。どうやって?」
挑発するような色気ムンムンの瞳に捕えられて、一気に私の心臓は音を立てて加速する。
このドキドキは倉西さんに伝わってるんじゃないかと思いながらも、彼に1歩ずつ近づくと、私の目線のすぐ先、彼の赤いネクタイが目に付いた。
やっぱりヒールを履いても全然届かない彼の身長。
それが余計に倉西さんを遠い存在なのではないかと思わせる。
だけど、今日の私はなぜか強かった。
彼の赤いネクタイをギュッと引っ張って背伸びをして、綺麗に伸びた顎先に手をかけると、
私は精一杯のキスをした。