女嫌いのイジワル上司を攻略します!
なんでこんな素敵な人があんな顔しなきゃいけないの?
女嫌いだって嘘ついて、恋愛なんて時間の無駄なんてきっと思ってもみないことを言って。
そんなの、絶対おかしい。
幸せになるべき人なのに。
冷たく見えるけど、周りに気を遣ってて、実はあたたかい情のある人なのに。
私の中の彼へのそんな思いが溢れて、溢れ出してもう止まらなくなった。
「倉西さんがそんな顔するのって、誰かを想ってる時ですか?
そんな切ない顔...しないでください」
今この話題を出したところで、きっと倉西さんの気持ちも状況も変わるわけない。
かえって彼を傷つけてしまうかもしれない。
そう思っても、私はどうしてもこの気持ちを隠しておくことは、胸にとどめておくことは出来なかった。
「別に。そんなんじゃねぇよ」
私の言葉にサラッと今まで通りすり抜けようとする倉西さんを逃がすまいと次の言葉を投げかけた。
「絶対そんなことあります。」
いつもは上手くやってのけてしまう倉西さんからすれば、この言葉はかなり予想外だったのかもしれない。
お酒の影響もあるのか、さっきの切ない表情がいとも簡単に彼に戻ってきてしまった。
ほら、やっぱりそんな顔する。
過去の恋愛が忘れられずに前を向けないなんて。
こんな素敵な人が嘘をつかなきゃいけないなんて。
そんなの、もったいない。