異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
運動指導がなくなった俺は今、リィ・ヴァーウンドの部屋の前にいる。
俺のうしろには、副団長以下、各師団の長らが整然と控えている。
目的はリィ・ヴァーウンドの自室の捜索。ただし俺は、この強制処分を実施する正式な権限をもって、ここに立っていた。
これには、昨日の騎士とした取引が大きく関わっていた。
話は昨日の昼に遡る——。
***
小さな卓を挟み、俺は談話室で騎士と向かい合っていた。
「お前の名は?」
俺の目から逃げるように、目線を膝に落としてうつむく騎士に問いかけた。
「第二師団所属、スロウ・スタータです」
「ではスロウ、単刀直入に言う。今回のサボりの裏にはなにがあった? サボりの背景をすべて正直に話せ。そうすれば、お前の罪は不問にしよう」
「え!?」
俺の言葉にスロウが反射的に顔を上げ、スロウと俺の目線が絡む。探るように俺を見るスロウの瞳には、隠しきれない不信と疑念が浮かんでいた。
「……いえ、背景もなにも俺がただ欲しい菓子を訓練サボって買いに行ったにすぎません」