異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
自分から、王宮に戻ると告げるべきだとわかっていた。
「差し迫った事情がなくなった今、私がここにいるのはライにとって負担かな? 私がここにいたらライの迷惑? ライの迷惑なら、私は王宮に戻るよ」
けれど、自分の口からはどうしても「戻る」のひと言が言えなくて、私はずるくも、ライに言わせようとした。
ライに王宮に戻れと言われれば、私は迷いなく王宮に帰れる。 私は最後の判断を、卑怯にもライに委ねたのだ……。
「馬鹿を言え。マリーナが負担などと、そんなことがあるか! マリーナが迷惑などと、そんなことは天地がひっくり返ってもあり得ない!!」
「ライ……」
ライから返った言葉の強さに、私は思わず息を呑んだ。
ライの強い眼差しからも、目が逸らせない。間近に見るライのブルーの瞳には、私の姿が映っていた。
透き通るみたいに綺麗なブルーが私を魅了する。
「なら私、ここにいたい。ここでライと、このまま予定通り減量を成功させたい!」
「マリーナっ!! ここにいろ! そして俺と共に、減量を成功させよう!」