墜落的トキシック
「……火傷とか、してない?」
「してねーよ」
「っ、ほんとに?」
純粋な心配の気持ちでそう聞くと。
侑吏くんは口角を少し上げて。
「そんな気になるなら自分で確認すれば?」
そう言って、ぷつん、ぷつんとボタンを外していく。
「なっ、」
ぎょっとして目を見開いた。
ぬ、脱ぐの?ここで?
それで、私に確認しろと?
開いたシャツの隙間からのぞく肌に、じわり、と恥ずかしさがこみ上げて直視できない。
頬がかっと熱をもつ。
そんな私の反応に。
「冗談だっつーの。……つーか何その顔」
「……え」
「もしかして意識した?」
目を細めた侑吏くん。
どくん、と心臓が跳ねる。
頬がいっそう熱くなる。
そうだよ。侑吏くんの言う通り。
してる、してるんだよ。
……意識、してる。
意識してるってこと、もしも伝えたら侑吏くんは────。
「っ、」
口を開きかけたけれど、そんな私を遮ったのは侑吏くんの次の一声。