墜落的トキシック
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「いやあ、ほんっと花乃って最高! 腹抱えて笑ったわ〜!」


「……」




昼休み。

お弁当を持って私の隣に座るなり、麻美はけらけらと思い出し笑いをはじめた。




「こら、何とか言いなさいよー。むすっとしないの〜」


「……」




つんつん、と脇腹を小突いてくる麻美に対して、ガン無視を続行する。


まったく、他人事だと思って……。





「教室中が何事かと思って花乃のこと見てたんだからね! よろしくしないって!! あはは!」




どうやら、朝の席替えの一件が麻美の浅いつぼにはまっているらしい。




というのも、勢いあまって佐和くんに吐き捨てた私の台詞─────





『私は全くもって、よろしくしないから!!』





教室中に響き渡っていたそうで。

あの直後、皆からの痛々しい視線にいたたまれなくなったのだ。




「だからって、麻美は笑いすぎ!」


「だって面白いんだもーん」




ぷるぷると小刻みに揺れている麻美を横目に、ため息をついた。




遠藤麻美。




なんでも器用にこなす、眉目秀麗なこの友人の唯一の欠点は笑い上戸なところである。


……それも、過剰に。




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