墜落的トキシック



「いい?仁科くんは女の子キラーなの。ハーフっぽい端正でかつ甘い顔立ちで、女をたらし込んでそうな見た目に反して中身は硬派ときた。そりゃあモテるでしょうよ。それが宿命ってもんよ」



ふふん、となぜか得意気に
麻美はつらつらと語っていく。




去年同じクラスだったのもあって、よく佐和くんと並び称にされてたけど。

ほら、あの二人が学年2大イケメン、みたいなところあるから。

でも実際人気はもしかすると仁科くんの方が上なんじゃない?




佐和くんは遊ばれたい男ナンバーワンで、仁科くんは彼氏にしたい男ナンバーワン……的な。



とにかく仁科くんに対しては本気で好きになる女の子が後を絶たなかったのよ。




で、そこで邪魔なのが彼女の存在でしょ。


それであんたは一躍有名人ってわけ。


あの “仁科春樹の彼女”、だから。
それも幼なじみで、四六時中一緒にいるときた。


まあ、仁科くんガチ恋勢にしてみれば、どう考えても(あだ)だよね。



告白したところで、『彼女いるから』ってばっさり振られて見向きもされないんだから。

花乃はどうせ知らないだろうけど、泣きを見る女の子もそりゃあ多かったしねー。






そこで言葉をいったん止めた麻美は私の表情をちらりとうかがう。





< 81 / 323 >

この作品をシェア

pagetop